OUR LIFE or OUR LIVES, that is the question.
英語をかくとき,たとえば「わたしたちの生活」をour lifeにしようかour livesにしようか,まよったことはありませんか?
所有格+名詞につきまとう単数・複数の問題はかなりやっかいです。
たとえば自分たち4人がひとつのいえにすんでいるなら自信をもって our houseといえますね。4人がひとりずつ自転車にのってサイクリングしているならour bikesというでしょう。
でももうすこし抽象的なことばではどうでしょう。
英作文の講義をしていてよくでてくるour life /livesについてしらべてみました。
lifeは多義語なので,「生活・人生・いのち」などいろいろな意味があるので,本当はわけてかんがえないといけないのですが,とりあえずおおざっぱにしらべましょう。
まず入試のデータ最近16年分。(our life spanなどのフレーズはとりのぞきました)
our lives 1048
our life 126
圧倒的に複数形がおおいですね。
映画・ドラマのデータもみました。
our lives 750
our life 95
では,いつものNgramでしらべてみましょう。
むかしから複数形がおおかったみたいですが,なぜか1970年あたりから複数形がさらにふえていますね。
もうすこし精密にしらべましょう。our lifeだけだと our life spanとかour life stylesとかがカウントされてしまうのでちょっとくふうします。うしろに動詞をつけると,いまいったような問題をさけられます。
あれ?このしらべかたでは1900年ごろはいまと逆に単数形がおおいですね。そしてやはり1970年あたりで勝負がわかれています。
つぎのようなフレーズもしらべてみました。
入試データです。
our daily lives 139
our daily life 42
修飾語をくわえることで,意味をしぼりこむという作戦です。こうすれば「生活」の意味だけのばあいをくらべられますね。でも修飾語をつけるとデータ量がへります。
数字がちいさいのであまりあてにはなりませんが,さっきより単数形の率がおおきいです。
ではNgramです。
ふーん,さっきとおなじような変化がみられますね。やはり1900年ごろは単数形がかっていたのに,1970年あたりから逆転が決定的になっています。
もっと多角的にしらべないとなんともいえませんが,こんな基本的な文法にかかわることでも時代的変化がおきているようですね。
ではまたー。