Q&Aノートのおすすめ
いよいよ新学期ですね。
受験生のみなさんは「今年こそ」と決意をあらたにしていることと思います。
ぼくもいろいろあって1年浪人したんですが,4月にはいなかののんびりした高校から予備校にはいって,カルチャーショックをうけたのを思い出します。高校とは大違いのはやいペース,高度な内容,ものすごい情報量の講義をきいてノートを取るだけでも必死でした。
「先生たちはいっぱい教えてくれるけど,自分はこれを吸収していけるのか?」と不安になりました。
予習はまあ適当にやりましたが,復習のしかたがまったくわかりませんでした。
講義のあとのノートを見ても,読みにくいし,きいていたときはわかっていたはずなのに,しばらくたってノートを見ると「あれ,これなんだっけ?」みたいなところがいっぱい。
だいたい書いてあるものをただ見なおしても,あまり頭にはいってくる気がしませんでした。
そんなぼくが必要に迫られて自然発生的に作りだしたのが,きょうご紹介する「Q & Aノート」です。
これは効果抜群でした。
日記すら続いたことがないぼくですが,この「Q & Aノート」は受験までずっと作りつづけ,12月ごろには4さつになりました。これをテープではりあわせて1さつにしてつねに持ち歩きました。試験の会場にも持って行きました。
勉強法なんていうものは,みんな自分で個性にあわせて考えればいいものです。
10人のうち9人がいいと言っても自分にあわなければ意味がありません。
だからぼくは勉強法を人におしつけるのはあまり好きではないのですが,復習のしかたに悩んでいる人には,この「Q & Aノート」だけはおすすめしたいと思います。
それではぼくがやった方法を説明します。
講義をきいて書いたノートからその日のうちに「これはぜったいわすれちゃいかんな」とか「こんなうまい方法があるんだ!」とか,とにかく絶対おぼえたいことだけをぬきだしてまとめたんです。
これだけならよくやってる人いますね。
でも,単におんなじことをただきれいに書きうつしても芸がないと思いました。
そこで,おぼえたい情報をQuestionとAnswerの形に編集しなおしてみたんです。
ノートをたてに2つにわけて左をQuestion,右をAnswerのスペースとしました。
まず,おぼえたい知識を講義ノートからpick outします。あんまり欲ばってはいけません。毎日同じ量を書く必要もありません。ほんとうにこれはわすれちゃいけないと思うことだけにしましょう。
ここからが大切なところです。
その知識をおぼえ,思い出すのにどんな設問形式がbestか考えたのです。
たとえば英作文(「Q & Aノート」は英作文の復習には特に適していると思います)を考えましょう。
自分が書いたまちがった英文はそのまま「誤文訂正問題」いわゆるまちがいさがしにしたてるのが最適でしょう。
熟語や前置詞の用法は穴埋め形式がいいでしょう。
構文となると単語整序問題にするのもGood。
とにかく,知識を思い出す誘導のしかた,ヒントの作り方に頭を使ってください。
「SVOOの形がありそうでないV 4つ」とか
「oaを[ou]と発音しない語 3つ」みたいに数を指定するのもいいでしょう。
↓だいたいこんな感じです。
「ま」というのは「まちがいをなおせ」という意味です。こういう記号も自分で作るといいでしょう。人に見せるものではないので,自分にだけわかればいいんです。
Answerのほうには簡単な解説をメモ程度に書いておくのもいいでしょう。
そうそう,システム英単語を使っている人は,あの本の「語法Q&A」を参考にしてやってください。あれは「Q & Aノート」のコンセプトをもとに作ったものですから。
「語法Q&A」を自分で作る感じでやってみてください。
Qを作ること自体もすごく勉強になります。
あと,だいじなことは,作りっぱなしにしないで, Qを見てすぐにAがうかぶかつねにチェックをくりかえすことです。
「おぼえること(Input)」よりも「思い出すこと(Output)」のほうが重要かもしれません。人間は「ええっと・・・」と思い出すときに知識がリフレッシュされるんですから。
それにおぼえたはずの知識も思い出せなければ意味がありませんね。
「Q & Aノート」は,毎年「これはすごくいいですね」と言ってくれる人がかなりいます。
もちろん英語以外の教科にもこの方法はつかえます。ぼくは全教科このやり方で知識を整理していました。
こうして作った「Q & Aノート」はきみだけのために作られた究極のカスタム問題集になります。だってきみが自分で「おぼえなきゃ」と思ってえらびぬいたことしかのってないんだから。
そんな本はどこにも売ってないでしょ?
ぜひいちどためしてみてください。
Good luck!