秘伝! 例外的なつづりの母音をおぼえよう!
英語のつづりと発音の対応は,ほかのヨーロッパの言語にくらべるとかなり不規則です。いちおうルールがありますが,例外もけっこうあります。フランス語も不規則ですが,英語よりはましです。
今回は母音の発音ルールのなかで,例外が少ないものをバッチリおぼえましょう。
★まずauとaw。これは99%[ɔ:]と読むと思っていいでしょう。歌うときのように大きな口をあいて出す「オー」という音です。
cause, pause, auto, author, audible , etc.
saw, law, raw, jaw, yawn, draw, etc.
例外はauを [æ] と読むlaughとauntの2つだけ。忘れないようにするにはどうすればいいでしょう?
「ミニマルフレーズ」にしてまとめてしまうのはいかがでしょう?
a laughing aunt「わらうおばさん」です。おばさんがha ha ha とわらっているところをイメージしながらおぼえてください。これならひとつだけわすれたりすることはありませんよ。
(注意:a-wake, Ha-wai-iなどはaとwがふたつの音節にわかれているので,このルールにはあてはまりません)
★つぎはea。[i:] [e] [ei]の3つです。
[i:] これがメインと言っていいでしょう。
eat, easy, peace, beach, teach, lead, dream, cream, wreath, please, etc.
[e] 例外というにはかなりあります。テストではよく出るので注意しましょう。語のはじめにeaがあるときにはこの発音にはなりません。
head, dead, steady, sweat, bread, weapon, breakfast, meant, ready, etc.
そして [ei]。3つしかありません。こうおぼえてはいかがでしょう。
break a great steak「でかいステーキをわる」。「ステーキはcutだろ?」とか つっこまないでください。カチンコチンにこおらせてかなづちでたたけばわれるでしょう?
★つぎいきましょう。oo です。これも3種類あります。
[u:] ルールと言ってもいいでしょう。くちびるをつきだして緊張させて発音してください。たくさんあります。
zoo, cool, fool, boot, shoot, choose, proof, bloom, etc.
[u](=[ʊ]) けっこうあります。くちびるにあまり力をいれないでちょっと「オ」に聞こえるような感じで短く「ウ」と発音します。記号は2種類ありますが同じ音です。
book, foot, good, look, hook, etc.
★ ooを[u](=[ʊ])と発音するもので日本人が特にまちがいやすいのがcook, wool, hood の3つでしょう。「コック,ウール,フード」ではありません。フレーズで固めておぼえましょう。
a cook in a wool hood「毛糸のフードをかぶったコックさん」がいても別にふしぎではないでしょう?
[ʌ] 日本語の短い「ア」でもOKです。超例外です。たった2個しかありません。つぎのフレーズでいかがでしょう。
a flood of blood「血の洪水」です。ちょっとグロいですね。
Stephen King 原作・Stanley Kubrick 監督の映画 Shining には,ホテルの廊下に血の洪水がおしよせる幻想的なシーンがあります。
★最後に oa についてやっておきましょう。
こいつはカンタン。99%以上が二重母音[ou],「オウ」です。
coat, boat, road, load, roast, throat , etc.
例外はたったふたつ。長母音 [ɔ:] =大きな口で「オー」と発音するつぎの2語です。
The broad went abroad.「その女(スケ)は海外に行ったぜ」です。
言っときますが,女性のことをけっして broad なんて言ってはいけませんよ。これはアブナイ単語です。LDOCEによると "AmE spoken not polite " で "an offensive word for a woman" です。ドラマとか見るには必修単語ですが。
よい子のみなさんは,broadは「広い」の意味を知っていればじゅうぶんです。このおぼえかたを公開するかどうかずっと煩悶しましたが,発音をおぼえてもらいたい一心で公開にふみきりました。
このことでぼくの品性をうたがわないでくださいね(笑)。
それではまたお会いしましょう。
See you soon.