Ngramでしらべてみよう!

Ngram viewerでしらべてみよう! 英語のうつりかわり

もうかなりむかしですが,Googleで英単語や熟語,collocationをてがるにしらべられるようになったころ,1日じゅういろんなことを検索して用例を採集したり件数をしらべていたものです。このブログでもいつもGoogleにはおせわになっています。

いまでも1日に検索回数が100回をこえてしまうことがよくあり,ときどきGoogleに「おまえがロボットでないことを証明しろ」といわれます(みなさんにはこの経験ありますか?)。

さてそんなぼくがことしはまっているのがGoogleのサイト,Ngram viewerです!

 

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    Google Ngram Viewer

 

ここの検索ボックスにすきな単語やフレーズをいれると,Google Booksのぼう大な本のデータを解析して,それらの時間軸にそった出現頻度をグラフで表示してくれるのです!

複数のitemを検索するときはカンマでくぎります。分析対象としたい年代はbetween □ and  □ で指定できます。

 

ではさっそく単語をいくつかしらべてみましょう!

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いかがでしょう?いきなりcolorfulでgraphicな単語ですみません。でもやっぱりこういうのをしらべてみたくなりますね。1960年あたりからshit, bitch, fuck, assholeなどが急激にのびはじめています。ここでなにがおこったのでしょう?

 

ではもうすこしまじめに。

社会の問題意識と語句の頻度は当然相関しています。

 

たとえばozone depletionglobal warming。前者は最近あまり話題になりませんよね。どうなんでしょう?

 

★まずozone depletion「オゾン層破壊」。

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1995年あたりをピークに,どんどんへってきていますね。

 

 つぎはacid rain「酸性雨」。これもちかごろあまりききません。

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★つぎにglobal warming。

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これは地球の平均気温とおなじようにいまもどんどん上昇中です!

 

 

 

 

★もうすこし英作文に役にたちそうなことをしらべましょう。

「 ~まで」をtillにしようかuntilにしようかまよったことはありますか?どっちが優勢なんでしょう?

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あかがuntil, あおがtillです。19世紀はじめに優勢だったtillはどんどん衰退し,1850年代についに逆転され,2000年には大差がついてしまいました。

入試のデータでは過去15年間でtill 416回に対し,untilは4624回と,10倍以上おおいです。

もう「until一択」でよさそうですね。

ただし,Ngramのdataは書物のデータベースですから,かならずしも会話などでの実際の使用頻度をしめしてはいません。tillはややくだけた英語とされています。

 

 

 

youtubeのコメントなどでやたらにみかける形容詞awesome。ほめことばの盛衰ははげしいようです。

おなじく「すばらしい」を意味するterrificとくらべてみましょう。

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あおがawesomeです。ふえてきていますね。でもterrificも一度没落してまたもりかえしつつあります。

 

意味が同じ単語や似た単語はおなじnicheをうばいあうrivalどうしのようにはげしい競争をくりひろげてきたようですね。

 

 

文法・語法的なことも探求してみましょう。

 

★英語をかいていてregret のあとに完了形の動名詞having + Ved(過去分詞)をおくべきか,ただのVingにしようか,まよったことはありませんか?

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regret saying(あか)とregret having said(あお)をくらべました。sayingにしとけばOKみたいですね。

入試では完了形having+Ved 20件に対し,Ving44件でした。Ngramはけっこう入試データと一致していますね。

 

★It has been a long time since ~とIt is a long time sinceはどんな比率でしょうか?まえのはアメリカ英語で,あとのはイギリス英語といわれますが。

 

まず英語一般のデータです。

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 1960年代からはっきりとhas beenのほうがひろがりはじめ,isのほうは衰退の一途です。むかし八幡大学の入試でhas beenをつかった文の「あやまりをなおせ」という問題がでてあきれたことがあります。これをつくったのは「保守派」の先生だったんでしょうね。

ではアメリカ英語とイギリス英語をくらべてみましょう。

 

まずアメリカ英語から。

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はやくも1930年ごろにhas beenがisをうわまわっています。

 

イギリス英語ではどうでしょう。

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has beenが勝ったのは1980と,アメリカ英語におくれること約50年でhas beenが逆転をはたしています。現代でもisはアメリカ英語よりだいぶおおいですが,やはりhas beenが優勢です。

 

そういえばiイギリスのバンドLed Zeppelinの曲Rock and  Roll(1971) にはすでにIt's been a long time since I rock and rolledという歌詞がありました。時代をさきどりしていたんですね。

 

 

★My job is のうしろをVingにしようかto Vにしようか,まよったことはありませんか?

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うえのほう,あおがjob is to teachのデータ,したがjob is teachingです。圧倒的にto Vですね。もちろん,かずのちがいだけでなく,たぶんニュアンスのちがいもあるとはおもいます。あるnativeにたずねたら「Vingだと『いろいろやってることのひとつ』という感じがするけど,to Vだと『自分の唯一の職業(sole occupation)』という感じ」だそうです。微妙な感覚ですね。

 

いっぽう,hobby is Vingとhobby is to Vはつぎのようでした。

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この問題はぼくの本「見える英文法」でも探求しました。

 

★have enough money to Vとhave money enough to Vはどちらもただしいとされています。辞書にはどちらものっていますね。

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あおがhave enough money to, あかがhave money enough toです。19世紀には後者がおおかったのに,1920年代に逆転し,いまではhave enough money toがほぼ圧勝しています。have money enough toは絶滅寸前です。

 

入試ではenough money390件に対し,money enoughは3例しかありませんでした・

 

★前置詞たちにも熾烈な戦いの歴史があるようです。

be surprised は+at~とおそわりましたか?

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あかがat, あおがbyです。最近byがおいあげてきて,2000年時点でほぼ互角になっています。いまではbe surprised byも普通なんですね。

入試では be surprised at 152に対し,be surprised by160とわずかにbyがまさっています。

 

★identical「同一の」につく前置詞はどうでしょう。

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 ごらんのようにかつてはidentical +withが圧倒的だったのに,1970年代のおわりにidentical + toに逆転され,現代でもtoが支配的です。ひょっとすると,むかしはidentify A with Bとの関連が意識されていたのに,いまはsimilar to, equal to, resemblance toなどのカテゴリーの一員と認識されているのかもしれません。

 

 

★「なんともおもわない」をあらわすI couldn't care lessに対し,おなじ意味をあらわすのにI could care lessというひとがかなりいて変だというはなしも「見える英文法」であつかいましたが,これらの比率はどうでしょう?

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あおがcouldn't care lessです。どちらもかなり最近つかわれだした表現なんですね。1960年ごろcould care lessが出現してかなり増加中です。でも絶対にこれをみとめないひともいますよ。

 

たとえばこのひととか。

www.youtube.com

Phrases I Hate by TJ Kirk

 2:20あたりからI could care lessへのきびしい批判がはじまります。(わかりやすいアメリカ英語なのできいてみてください I love this guy !)ぼくが「見える英文法」でしている説明とほぼ同じことをおっしゃっています。

ぼくはこれを多重否定への否定的意識から来る,過剰修正(hypercorrection)的な表現だとおもいますが,よくわかりません。(ちょっとまえ、ChatGPTにたずねたら「それは皮肉っぽい表現だ」というこたえがかえってきました。)

 

 

 

★ヒット商品名や,英語でつかわれるようになった日本語の単語をしらべるのもおもしろいです。

 

 

walkman

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SONYwalkmanがいかに人気だったかよくわかります。

 

 

cool Japan(←この表現だいきらい)なことばもいくつかみてみましょう。

 

 

KARAOKE「きゃりおーきー」です。

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OTAKUです。英語ならnerdgeekにちかいですね。

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★HENTAIです。もう完全に英語になっています。

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★最近世界に爆発的に拡散した日本文化のひとつに EMOJI  がありますが,

Ngramは書物のデータなので,さすがにまだグラフにはでてきませんでした

あと10年もすればきっとでてきますよ。予言します。

 

 

★補足 予言的中です!emojiがNgramに出てきました。!2021年2月25日サーチ。

 

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みなさんもいろいろしらべてみてください。

 

今回は画像のサイズの問題でカットしていますが,しらべるときはグラフのひだりのはしにある頻度目盛もちゃんとみましょう。曲線がぎくしゃくしてみにくいときはsmoothingの数値をいじってみましょう。corpusの種類もいろいろきりかえてくらべてみましょう。

 

ではSee you around!

 

欲望の民主主義 やっちゃったね NHK

欲望の民主主義 やっちゃったね,NHK 

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きょうはまえにNHKでやっていた「欲望の資本主義」の続編で「欲望の民主主義」という特集番組をみていました。そのなかに「民主主義」という概念の起源を語源から考察する一節がありました。受験生のみなさんも勉強になるのでみてください。(この語源は「システム英単語Premium 語源編」にも収録しています)

 

以下,番組のキャプチャ画面(29分20秒あたり)です。

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この英単語は

 

 

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うえのギリシャ語(ローマ字転写)がその起源です。

 

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このようにもとの意味は「民衆(が国を)支配すること」なんですね。勉強になりますね。

 

 

 

でも・・・なんか変じゃないですか?

すでに気づいたひといますか?

 

 

ちょっともういちど最初のキャプチャからよーくみなおしてください。

 

 

みなさんもう気づきましたか?

 

 

 

はいそうです。

「民主主義」の

つづりは

Democrasyでは

ありません。

 

民主主義は

democracyです!

 (と,おにのくびをとったようにいってみます)

 

 

democrasyをみたとき,「えっ??この単語のつづりdemocrasyだったっけ?ぼくはいまのいままでdemocracyとまちがっておぼえていたのか?」と一瞬ひやあせでましたよ。

べつにNHK無謬信仰をもっていたわけじゃないけど,NHKデモクラシーの特集でデモクラシーのつづりまちがうわけないとおもったので。語学番組もいっぱいつくっている国営放送がこんなのまちがうとはおもわなかったので。

 

即辞書をひきました。そしたら・・・

やっぱり

democracy

じゃないかあっ!!!

もしかしたらぼくがしらない言語ではdemocrasyとかくのかもしれませんが。

フランス語ではdemocratie, ドイツ語ではDemokratie, スペイン語ではdemocraciaです。

 

ためしにWord文書で democrasy とうちこんだら,すぐにdemocracyに自動修正されたよ(笑)。

 

これがニュースの字幕とかにでてきたあやまりならぼくも「あ,まちがってるわ」とおもっただけでほっといたでしょう。アメリカのニュースの英語字幕みていてもまちがってることがあります。つづりなんてだれでもまちがうもんです。

 

でも今回は民主主義をテーマとする特集番組のなかの,しかもdemocracyの語源を説明する教育上重要な部分なので,ちょっとまずかったんじゃないでしょうか。

 

全画面つかってのDemocrasy,豪快すぎです。

 

ぼくも視聴料をきちんとはらっているのでひとこといわせてもらいたいです。

 ちゃんと校正してください!!!

(と,おにのくびでもとったように)

 

高校生や受験生や一般人が democrasyって信じたらこまるでしょう。NHKには河野悦子さんみたいな有能な校閲者はいないんでしょうか。

 

まあ「アナザー・ストーリーズ」なんていう,このブログでとりあげる気もおきないような番組タイトルを平気でつくっちゃう放送局ですからね。英語をなめてるのかもしれません。

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written by spotheory

アナザーストーリーズ 運命の分岐点 - Wikipedia

 

 

 

それにしてもどうしてこんなことがおきたのでしょうか?単なるケアレスミス

 

ここからはぼくの推理にすぎませんが,かつてネットの情報をひろってきてオランダの面積が日本の50分の1と放送してしまったNHKですから(したの記事をごらんください),

spotheory.hatenablog.com

 

中学生が宿題の作文かくときみたいに,まーたどこかのサイトをコピペしちゃったんじゃないかな? とおもったので,

「democracyの語源を解説していて,かつdemocracyのつづりを"democrasy"とまちがえている」サイトがあるんじゃないかなとさがしてみたら・・・

 

やっぱり ありました・・・

 

しかもふたつも・・・

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このどちらかがソースかも。なんか弁護士とか行政書士とかえらい先生がたがかいた文章みたいなので,NHKもコピペのチェックがあまかったのかな?

 

とにかくこれちゃんと訂正だしてほしいですね。

 

さて,あげあしとりはこれくらいにして, -cracy(統治,支配制度)がつく単語はけっこうたくさんあります。ぼくがおもいつくものでは:

 

democracy 693 民主主義(国),民主政治,民主制

aristocracy 52 貴族政治

bureaucracy 36 官僚政治

meritocracy 14 能力主義の社会,エリート支配

plutocracy 1 金権政治

autocracy 0 独裁政治

technocracy 0 技術者・学者による支配

theocracy 0 神権政治

 

数字は15年分の入試英語データベースにおける出現回数です。

 

 語源で単語をおぼえると,つづりをまちがえにくくなるので得します

-cracy(統治,支配制度)という語源をしっかりおぼえていたら,うえのすべての単語の-cracyのところをまちがうことはけっしてありません。

 

では-crasyでおわる単語ってあるんでしょうか?

これ以外おもいだせません:

 

   idiosyncrasy 2  特異性

 

ぼくが学生のころ,イギリス人の先生がスペイン人学生に「なんで英語のtemporal and conditional adverbial clausesでは未来のことを現在形であらわすんだ?」としつこく質問されてこたえられずにこまっていたので,ぼくが

"I'd say that's just one of the idiosyncrasies of English." となんの説明にもならないコメントをしたら,先生にすごく感謝されました。先生は「これからやっかいな文法の質問されたらidiosyncrasyでにげることにしよう」といっていました。

 

 

 

 

P.S. いろんな辞書をひいてみたらdemocrasyがのっている辞書がひとつだけありました!!

 

ぼくが愛用しているおふざけ辞書URBAN DICTIONARYです。

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訳:Democrasy: 

「democracyをただしくつづることができない無知な大衆が政策決定を支配する投票制度」

 

 きっつい皮肉がきいてますね(笑)。

 

 

ちなみに,もちろんぼくも講義中はよくつづりのまちがいをしますので,よろしく。みなさん気づいたらちゃんとつっこんでくださいね。

 

では See you soon !

 

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英語のだじゃれ PART 4 Pun is Fun! 構文的だじゃれ

英語のだじゃれ 4  

Pun is Fun! 構文的だじゃれクイズ

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さて,ひさしぶりにまただじゃれクイズです。

きょうのお題は  TOMATO

 

まずはいつものような音声的なpunのjokeから。

tomatoのjokeでいちばん有名なのはこれでしょう。

 

Three tomatoes are walkin' down the street.
Papa Tomato, Mama Tomato and Baby Tomato.
Baby Tomato starts lagging behind, and Papa Tomato gets really angry.
He goes back and squishes him and says: (    )!

 

 

 

Fill in the blank.

 

The answer is:

 

 

Ketchup

 

映画Pulp Fictionをみたひとならごぞんじでしょう。

どうしてKetchupなのかかわかりますか?

 

 

 

ketchup「ケチャップ」の発音はeにアクセントがあって"catch up"とそっくりなんです。受験生のみなさんもこの表現はしってるはず。catch up (with A)は「(Aに)おいつく」ですね。おくれているトマトのbabyにおとうさんが「おいつけ(=ちゃんとついてこい)!」っておこったんですね。

 

でもbabyをsquishしちゃったらもうおいつけませんが・・・

おとうさん暴力的すぎ。あ,そうか!トマトつぶしたらKetchupになるからつぶすんですね!

 

 

 

*ketchupには/kétʃəp/以外に/kǽtʃəp/という発音もあるんですね。辞書でしらべてみてください。

 

ついでにcatchの発音もひいてみましょう。

なんと/kǽtʃ/以外に/kétʃ/もあるんですね。

 

ということはketchupとcatch upはまったくおなじ発音になりうるわけですね。

 

 

 

ではもうひとつ宿題クイズです。

 

Do you know why Tomato in Salad is red?

Because he saw Salad dressing.

 

下線部がどうしてjokeになるのか,コメント欄にこたえてください。

 

★★★解答者があらわれました!★★★

コメント欄をごらんください。

 

 

HINT   これは音声ではなく文構造にかかわるjokeなのでちょっと文法的に考えてね。おこたえおまちしてまーす。

 

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まちがいさがし 11 Trump の Tweet

まちがいさがし 11 Trump の Tweet 

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Newsweekにこんなのがのっていました。駿台のO先生にきいたネタなんですが,ちょっと勉強になるのでみなさんもごいっしょにかんがえてみてください。

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以下が問題の部分です(引用はじめ):
 

“The President of Taiwan CALLED ME today to wish me congratulation on winning the Presidency. Thank you!” とある。

 

訳すまでもないとは思うが、日本語では台湾総統は今日、私に電話をかけてきて、総統選に勝利したことを祝ってくれと言ってきた。ありがとう!”となる。

 

(引用おわり)

 

 

筆者は遠藤誉というひとで,「東京福祉大学国際交流センター長」だそうです。筑波大学の名誉教授でもあるそうです。

twitterの部分のcongratulationはcongratulationsのあやまりです。

 

 

さて,うえの「訳すまでもない」英文の訳をみてみなさんはどうおもいますか。

 

そしてみなさんならどういう意味にとりますか。

 

コメントをおまちしています。

 

★解答者があらわれました!!

コメント欄をごらんください。

 

 

 

 

 

まちがいさがし 10 英作文 「~しながら」

まちがいさがし 10 英作文 

「~しながら・・・する」

ネットの質問サイトは便利ですね。ぼくもパソコンの調子がわるいときなどよく参考にします。でもジョークや「ネタ」やまちがいもおおい気がします。そういうのを信じる人もいるかもしれません。しかも修正意見をかこうとしても「解決ずみ」とかになっていてどうしようもないことがあります。そんなのがなん年も(ひょっとして半永久的に?)のこるんですね。

 

さて,あなたはつぎの英作文の質問に対するこたえをどうおもいますか?投票でこれが「ベストアンサー」にえらばれたそうですが。おかしいとおもうひとはコメントしてください。どうなおすべきかわかるひとはそれもかいてください。

*解答者があらわれました。解説はコメント欄をごらんください。

(ぼくのクラスのみなさん,最近やりましたよね?この話題)

 

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まちがいさがし 9  英作文添削

まちがいさがし 9  英作文添削

ネットでひろった画像をみなおしていて「あれ,このねた,まだかいてなかったっけ?」とおもったので,あげときます。

 

これは英作文を添削してくれるサイトみたいですが,これをよんでみなさんはどうおもいますか?

 

コメントおまちしていま~す。

 

 

☆解答者があらわれました!解説はコメント欄↓をごらんください。

 

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ニンニクはなんの仲間?

ニンニクはなんのなかま? 植物の分類

きょうは英語のおはなしではありません。植物のことです。しかも植物分類学に興味がないかたにはほとんど虚無の内容ですのであしからず。

きょうなんとなくWikipediaをはしごしていて目をうたがうようなものをみつけました。

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ニンニクが「ユリ科」に分類されていたのです!

 

「えー?まだユリ科だって?」

 

たしかに,おさないころから図鑑少年だったぼくは,ニンニクもネギもニラもラッキョウもユリ科とおぼえていました。これは花の構造など形態論的な特徴にもとづく「新エングラー体系」とか「クロンキスト体系」という分類法によるものでした。ぱっとみるとにているユリ科ヒガンバナ科を子房の位置で区別していた(前者は子房が花弁のうえ,後者はした)ので,こどものぼくにもわかりやすいものでした。

ところが20世紀のおわり,葉緑体DNAの塩基配列にもとづいてつくられたあたらしい分類法,APG体系が登場しました。この衝撃はすごかったです。だってクロンキスト以前とは全然ちがうんですもの。

たとえばこの分類をみると,なんとネギやニンニクはヒガンバナ科になっているじゃないですか!このショックはきのうまで日本人だとぼくが信じていたともだちに突然「じつはおれチベット人なんだ」といわれたくらいのものでした。でもおちついてかんがえてみると,ネギがユリ科というのには,こどものころからかなり違和感をもっていました。いわれてみると,ぴょーんとつったった1本のくきのうえに花がかたまってつくようすなど,ネギやニンニクはたしかにヒガンバナのなかまにおもえてきます。

ほかにもAPGのほうがしっくりきた分類はあります。おさないころから図鑑でアジサイユキノシタ科に分類されているのをみて「なんでやねん」とおもっていました。これはクロンキストよりさらにふるい新エングラー体系分類学によるものでした。

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アジサイ    これが

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ユキノシタ  これのなかまって??

 

それがAPG方式ではミズキ目にいれられ,「アジサイアジサイ属」として独立したのです!ユキノシタとは目レベルでわかれてしまいました 独立ばんざい! 

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ミズキ   まあこれならユキノシタがよりはアジサイにちかい感じ

 

いまでもクロンキスト分類でかかれている記事はネットにもたくさんあります。それはべつにいいとおもいます。でも百科事典は学術的に最先端でなければいけません。

 

100歩ゆずって旧式の分類の百科事典があっていいとしても,クロンキストとAPGがまぜこぜになっているのはまずいとおもいませんか?

ネギのwikipediaをみると・・・

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↑ネギにはこうかかれているんです。

 

 

おなじネギ属なのに,ネギがヒガンバナ科(APG)で,ニンニクがユリ科(クロンキスト)という double standard はだめでしょう。というわけで,植物学者でもないぼくがつつしんでかきかえいたしました。これでよかったのかしら?

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記事の本文もつぎのようにしました。

ニンニク蒜、大蒜、葫、忍辱[2]学名Allium sativum)はヒガンバナ科ネギ属多年草で,球根(鱗茎)を香辛料として用いる。かつてクロンキスト体系による分類ではユリ科に属していた

 

というふうに,分類学って(すくなくともAPG以前は)ちょっといいかげんなもんだったんですね。

See you!